「どっこいしょ」で“国産”に早変わり
中国産野菜を国産と偽装、販売したとされる長崎県島原市の食品製造会社「ニチエイ食品工業」(破産手続き中)。同社前社長の父で実質的な経営者、児島幸助(56)ら3容疑者が不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で逮捕された。元社員や関係者らは毎日新聞の取材に対し「偽装は03年の会社設立当初から」と証言。偽装工作には他の社員も加わっていたという。
元社員によると、中国産の野菜は児島容疑者ら一部の役員・社員が開封し、パートらが「国内産」と書かれた袋に詰めて出荷。この作業は「リパック」「詰め替え」の隠語で呼ばれた。
中国産里芋を「国産」と書かれた段ボール箱に移し替える「どっこいしょ」と呼ばれる作業もあった。休日に数人の社員が集められ、毎回5トン分を移し替えたという。
「買値が1キロ200円で、売値は1000円。とにかくもうかった」(別の元社員)。作業が終わると、幹部から1万円の入った封筒を配られたという。元社員は「いけないことと思っていたが、引き返せなくなった」と吐露した。
長崎県警幹部は「多かれ少なかれ、業界全体で偽装をしているのでは」と指摘。容疑者の一人が調べに対し「うちだけではない」と言明しているからだ。
台湾産ウナギを国産として販売していた静岡市の食品総合商社「東海澱粉」の偽装事件では、同法違反(産地誤認惹起)容疑で2人が逮捕、起訴された。
その一人、同社大隅営業所(鹿児島県東串良町)の元所長、鈴木禎之被告(43)は九州農政局の調べに「営業成績が下がると所長会議で厳しく指導されると思った」と話した。
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